アンケートとお説教

今から約10年以上も前に、若い女性にアンケートした結果が紹介されていたのを見たことがあります。はっきり記憶していないのですが、「どんなタイプの男性が嫌いか」というような内容だったように記憶しています。もっともきらいなタイプの男性というのは「お酒を飲んだ時に酔っ払ってお説教するおじさん」だということでした。これを聞いた当時、私は、将来はそういうおじさんだけにはなるまいと心に誓ったものです。(但しこれは相手のことを考えてのことでなく自分が若い女性に嫌われたくないというようなスケベ心(自分の側の都合)によるものです。)。

そうして若い女性でなくても、若い男性でもお説教されるのはあまり気持ちのよいものではないらしいのです。以前に「教えてあげる」つもりで若い人にちょっとお説教をしようとしたところ、その反発の強さにびっくりしたことがあります。「あんたごときにそんなえらそうに言われたくない。あんた何か勘違いしてんじゃないの」というような顔をされました。たとえば、お説教の内容が正しいものであったとしても、お説教されたり、他人の価値観を押し付けられるのは誰だっていやなものです。もしかすると正しいことだからこそいやがられるのかもしれません。また、普段から「たいしたことのない奴」と思っている人から突然えらそうに説教をされると「むかつく」という感情が発生するのかもしれません。

「うざい」という言葉は、「うざったい」の省略形と思われます。たとえば、説教を受けている側が感じている感情かもしれません。説教をされている側は「ああ もう うるさいなあ」と感じることがあります。「うるさい」という言葉と、「うざい」という言葉は似ています。

こちらが、話をすると、いちいち、こだわって厳しい突っ込みを入れる人がいます。こういう人に対して、「うっとしいなあ」「うざいなあ」と思うことがあります。そういう人は、自分が突っ込みをされたくなくて、自分からあまり話をしないようにも見えます。


一方でお説教する方は、結構、気持ちがいいのかもしれません。自分のミームを他の人の脳に広げられるからかもしれません。自分が正しい側に立っていると思うことができるからかもしれません。間違っているのは相手側で、自分のほうが、絶対に正しいのだと思えるからかもしれません。


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尚、アンケートについてですが、「自分の夫に最も望むこと」というアンケートでは第一位だったのは「朝、出勤する時にゴミを持って行って欲しい」だったという記憶があります。